九条幸经

九条幸経（くじょう ゆきつね）は、江戸時代後期の公家・公卿である。正二位、権大納言の位を有し、号は平等信院であった。生没年は文政6年（1823年）に生まれ、安政6年（1859年）に死去した。

略歴は以下の通りである。文政6年（1823年）、鷹司政通の三男として生まれた。養子として九条尚忠の養子となった。1834年（天保5年）に従五位下、従四位下に叙爵し、同年左近衛権少将に任じられた。翌年の1835年（天保6年）、左近衛権中将に昇進し、正四位下に叙爵した。同年、従三位に進み、権中納言、さらに正三位に進行した。1842年（天保13年）には権大納言となり、1845年（弘化2年）には正二位に至った。

家族構成は以下の通りである。妻は姫路藩主酒井忠学の次女・酒井肫子（あつこ）である。肫子の初名は銉である。尚忠の長男・九条道孝が養嗣子となり、幸経の養子であった日栄（伏見宮邦家親王の第10王女）も養子として迎えられた。父は鷹司政通、母は家女房である。

系譜は、東山天皇の男系五世子孫にあたる。東山天皇の孫にあたる閑院宮直仁親王の子、鷹司輔平の男系後裔として鷹司家を継いだ。

官歴の詳細は以下の通りである。天保5年（1834年）に従五位下および従四位下に昇叙、左近衛権少将となる。6年（1835年）に左近衛権中将に昇進し、正四位下に進んだ。同年に従三位に進み、天保7年（1836年）に権中納言となった。天保10年（1839年）に正三位に昇進し、『踏歌外弁』の役職に就いた。続いて権大納言となり、弘化2年（1845年）に正二位に昇格した。

参考文献には、『平成新修旧華族家系大成』（霞会館 編）や、『新潮45』第36巻第1号に掲載された八幡和郎による記事などが挙げられている。

関連項目として、鷹司家、九条家、皇別摂家がある。