柳原 光成

柳原光愛（やなぎわら みつなる）は、江戸時代末期から明治時代にかけての公卿および華族である。柳原家の第21代当主であり、大正天皇の外祖父にあたる。三笠宮崇仁親王妃百合子の高祖父でもある。

生涯に関する詳しい記録は少ないが、父は柳原隆光、母は則子（正親町三条公則の娘）である。柳原光愛は、正二位および権大納言・議奏に任じられ、幕末期には政治的活動を展開した。

安政5年（1858年）には、廷臣八十八卿列参事件に参加した。幕末期には公武合体派としての活動も行い、文久3年（1863年）には橋本実梁と共に攘夷の実現を目的とした勅使として伊勢神宮に派遣された。山陵修補の御用掛に任じられ、その功績を挙げた。その後、慶応元年（1865年）5月2日（旧暦）、崇光天皇陵に勅使として派遣された。

私生活に関しては、妻は吉田堅子（吉田良長の娘）であり、その間に男子を複数もうけている。男子の一人である柳原光定は早逝した。別の妻として長谷川歌野（天保3年（1832年）生まれ、明治24年（1891年）4月9日没）、彼女は上賀茂神社の社家・長谷川雪顕の娘である。その他の子供には、男子の柳原前光や入江為福、女子の柳原愛子、柳原俊子、柳原浜がいる。

柳原愛子は、明治天皇の権典侍を務め、大正天皇の生母となった。柳原俊子は、冷泉為紀夫人として知られる。

出典や参考文献として、上田長生による「朝廷「権威」と在地社会: 山城国の陵墓を事例に」や『近世の天皇・朝廷研究』第1号（学習院大学人文科学研究所、2008年）などが挙げられている。

関連項目に関する記述は見当たらない。